朝の風が冷たい

忙しく動いた日中を終え
一時の休息をとった

街に眠る空気が澄み
疲れを癒やした風

深夜も忙しく働く人に紛れ
人の通ることのない風の道

流れるようにその道を走る
忙しない彼は今頃

くたくたに疲れて
眠ってるんだろうか?

冷たく済んだ朝の風

その風と空気の匂いを
胸一杯に吸い込んで

心の中で呟いた

世のサンタクロース
夜のサンタクロース

お疲れ様でした……

そう思える心は
何時の間にか忘れてしまった

大人になってしまった
俺の心にもまた……

冷たい風が吹き付ける

サンタクロース
それは大人達が造った

ささやかな夢なんだろうか?





笑夜