眼で見る遥か幻の夢

届きそうな気になるあの夢

旗を掲げ向かった道

ただ其処に在るものとばかり

そう思ってた幻の夢

取り巻く環境のせいだろうか

はたまた自己顕示欲の表れか

その温度差にやられ

夢見る想いの密度に

気付かぬ内に差が生じたのか

光を追う俺のこの眼

屈折したのは光かそれとも心

幻に消えた夢の蜃気楼

心に掲げた旗も屈し、折れ曲がり

向かう足取りを戸惑わせる

でも眼を開けばまた先に

あの夢が見えるんじゃないか

例えそれがまた蜃気楼だとしても

幻になるのは其処へ辿り着いた後

見える夢があるのなら

折れた旗を掲げ直して

向かう先は夢の蜃気楼


掲げるのは俺の心旗楼


光の屈折と心の屈折の

格闘はまだ始まったばかり

屈するな、臆するな

掲げる心旗楼

向かい風は翻しながら……





笑夜