人は途方もなく
命を粗末にしたくなる
そんな時がある
人は途方もなく
自分が小さく感じる
そんな時がある
人は途方もなく
悩みに悩まされる
そんな時がある
人は途方もなく
寂しさに耐えかねる
そんな時がある
自らの存在の意義を
大層に追い求め探し続け
大勢に比較し
照らし合わせては虚無感
虚しさの果てに
自らを追い込み堕ちぶれ
心の浮浪者となり
餌を探しさ迷い歩く
本能よりも知力が勝り
生きる理由が餌なのだ
今一度、知力を働かせ
自然を感じる事が出来れば
生きる事こそが
そもそもの理由なのだと
水や植物や動物が
教えてくれるのかも知れない
命に理由等求めるから
愚かな思考を進化させたのだと
苦悩を背負う唯一の生命
『されど其れもまた命』
笑夜