焚き火をしていると
風に煽られて火が逞しくなる

どれだけ煽られても
枝から振り落とされる事なく

次の瞬間、炎は力を増して
暖かさを俺にまた与えてくれる

その代わりにと言っては
けたたましい煙が俺を襲う

あまりに煩わしいので
座る位置を変えてみたりする

すると無邪気な風は何故だか
また俺に向けて煙を煽る

ゴホン……

また変える、また煽る
悪気のない攻撃に腹は立たない

それが自然の気ままさなのだと
知ってるからこそ許せる心理

人は様々に悪気や本音がちらほら
推測してやきもきする心理

そんな生き物だと
それが自然なんだと

そう思える事が出来たなら
煽る煙、降りかかる火の粉も

なんなく許せるようになるかな
今も風は俺を煙と灰まみれにして

ピュウピュウと笑ってやがる





笑夜