バタンと扉が閉まったと同時に明王寺さんが脱力したようにソファへと倒れこんだ。 明王寺さんの腕はまだ私に巻き付いたままだったから、私も一緒に倒れこんでしまった。 「明王寺さん!?大丈夫…。」 ですか、と続けようとしたけど、私の唇は塞がれていた。 生温かいなにかに。 キスされたということを、その薄い唇が離れてから、ようやく理解した。 どうして? キス?キスされたの?