「ほら、よつばっ!早く来いよっ!」

クラス分けの書かれた掲示板の前で人ごみに流されて全く表が見れない私とは反対にもうクラス分け表をバッチリ見ているひかりは無邪気な笑顔で私を手招きする。

「わっ、わっ、わっ、ちょっと待ってよ!」

目の前には人、人、人。

全く前に進めない。

「ちょっと!もう着いてるんだったら手くらい引っ張ってよ!」

そうひかりに向かって叫んだ瞬間、グイッと腕を引っ張られた。

「ひゃっ!ひかり、強引すぎだって、、、っ!」

文句を言いながら顔を上げた瞬間、

「ひかりじゃねーけど、何?」

少し目の釣りあがった色素の抜けた金髪の少年。

「え、、、と?」

「ほら、来いよ。」

そう言って、掲示板の前まで連れて行ってくれた。

見た目怖いけど、、、ちょっと優しい?

「アンタ、名前なんて言うんだ?」

「倉科(くらしな)よつば、、、です。」

「ん、、、倉科、、、。あ、あった。アンタ、2組だってよ。」

表を見てみるとひかりと同じクラスだった。

1人で喜んでいると、金髪の少年がこっちを睨んできた。

「あ、、、すみません。」

「何で謝るんだよ。同じクラスだから、よろしく。」

そう言って微笑みながら手を差し出してきた。

こっち見てただけなんだ、、、。

「俺の名前はひゅうが。よろしくな。」

「うん、よろしく。」

そうしてお互い微笑み合った。

思ったより優しそうな人で少し安心した自分が居た。