かくかく。

ごつごつ。





久しぶりに彼を見た時の、第一印象だ。



この言葉だけ並べてみると、なんだかごっつくて逞しい人みたいだけど、そうじゃない。

ただ、
10年前の姿があまりにもかわいく、ラインで例えるならカーブしてるような…ふんわりしているような、そんな繊細な柔らかい子だったから。

ギャップっていうのかな。

より、かくかく。
尚更、ごつごつ。に、見えてしまった。




今の姿だけを客観的に見れば、

すらっと背の高い、
少年でも大人でもない、なんていうか曖昧な雰囲気を纏ってる。

そんな、かわいい顔した男の子…、いや、子じゃないか。

そんな感じ。



なんだかこのくらいの男の子って、不思議で微妙で面白い。

顔と体がアンバランス。



女の子はどうなんだろう?
自分はどうだったのかな。








かくかく。

ごつごつ。



成長した彼の、丸さの取れた顔の輪郭や、しっかりとした大きな手を、
なんとなくこっそりと眺めていた。