「今、組長に話しましたら承諾を得ました

代金は沙耶さんがお支払下さい」



「…ありがとうございます…

ご無理を言って困らせてしまって申し訳ございません…」




私は座りながら頭だけ下げた




「いえ大丈夫ですよ

依頼しているのはこちらですから」



「…そうですか…」



「それではどうぞ」




林健は黒い携帯を私の前まで差し出した



私は手に取りポケットにしまった




「それでこの鍵はマンションの鍵です」



「何故マンションの鍵を私に?」



「ご家族の為です」



「家族?」



「はい

この仕事は自分から罪を犯す仕事です


ご家族に危害が及ぶ事があるかもしれないと組長が言っておりました


後、心配するという事にも繋がりますので」





「…良く考えましたね…

人をあやめる事しか脳にない人間が…」




「えぇ人間は人間ですから」