「カケル……?」

私は耳を疑った。
もしかしてあのカケル?いやでも幼なじみは私…。静かに心臓がなる感じ、お腹がぎゅーってなる。

「七美?」

そういえば悠に翔の話をしたことがあった。

「まだわかんないよ?」

「なに?カケルって知り合い?」

「あっいや…」

でももしカケルだったら私に気づいてくれたかな?私はなんで気付かなかったんだろう…いやちがうはず!あの人は翔じゃない。

「苗字って…」

私は恐る恐る聞いてみた。

「下の名前で呼んでたからわかんないけど確か…」

お願い!大崎とか言わないで…お願い…

「確か、オオサキ!!」

(え?)

「翔?」

私は泣き出してしまった。

「え?七美?」

悠と朱音先輩は心配してくれた。