ある日のこと。

「ただいま!」

私はいつも通り家に帰ってきた。

時計はまだ5時だった。
(あれ?なんでお父さんも帰ってきてるの?)

この時私は小学校2年生。でもなんとなく何かがあることは感じていた。

「七美!宿題やって来なさい。すぐご飯の用意するから。」

「うん…?」

私は不思議に思いながら宿題をやった。



「ご飯よー!!」

20分たったぐらいにお母さんが呼びに来た。


いつも通りのご飯だった。


(なんだなんにもないじゃん。)

食べ終わったときだった。

「七美。大切なはなしがあるの。」

「??」

「急な話なんだけどね?……来週お引っ越しするの。」