教会の戸を開けると、徹が祭壇の前にひざまずいていた。 俺の足音は聞こえているはずだけれど、背中は微動だにしない。 「……」 肩に手をおいて、一緒に祭壇を見上げた。 「何、祈ってる?」 徹の肩が強ばった。