困ったように、徹は視線を漂わせた。 その目元が濡れていた。 「類(るい)」 「何?」 「俺を恨む権利が、類にはありますよ」 何を言っているのか分からなかったのは一瞬で 「……!」 徹の唇は柔らかかった。