「私向こうに先輩居たから挨拶してくるね」


そう言って雪崎は人ごみの中に消えていった。

心音さんとオレの2人きりになった。


「・・・・」



「・・・・」


沈黙になった。
これを破ったのは心音さんだった。



「秋野くん」


突然名前を呼ばれて驚く。


「は、はい!」


「沙菜と付き合ってるの?」


いきなりド直球な質問キター!


ちょっと焦って返事を出す。


「付き合ってないですよ」


「オレは雪崎の事が好きだけど・・・」と小声で付け足した。

それを心音さんは聞き逃さなかったようだ。