「真田さんがきたわ」


「ほんと、今日も冷血な顔~」


「あのこ、心がないのよ、なにされても何も言わないもの」


やっぱり、学校はやだ。


平凡なんて嘘だ。学校が嫌いなだけ。

私、真田蘭、15。

なんか、性格が正直だから、嘘をつくのがいや。

結果、

女子に嫌われる。


でも、私は、それが気に入ってる。

なんで、女子は、正直じゃないのか、

なんで、同じものを買ったり、

一緒に居たりするのか、

私には、理解できない。



友達なんて、恋なんて、

私には、いらない。

いい大学入って親孝行して、

そしていつか死ぬ。

それが一番ベスト。



何もいらない。

そう思っていた。


あのときまで…