「と、友達と遊んでたら調子のっちゃって…。」

自分で言っときながら、なかなか苦しい。
保健室のオバサンも僕に疑いの目を向けている。
そのまま目を合わせていると、
嘘がばれそうで、顔を伏せてしまった。


やっぱり、隠し通せないか…?


と、チラッと顔を上げてみる。

あ、れ…?


「そうなの。今度からは気を付けてね?」

先ほどまで向けられていた
疑惑の眼差しはなくなっていた。

ニコリ、と微笑みを向けられ
なんだか気が抜けた。

良かった。ばれずにすんだ。

シャツを渡され、カーテンで仕切られる。
ズボンはあまり濡れていなかった。


また怪しまれる前に、戻ろう。


「ありがとうございました。
近いうちに返しに来ます。失礼しました。」


―――ガラガラ





「あら、私…??」

「わりぃな、おばさん。」