「えー、何かこっち来たんですけどー。」
「まじキモイっしょ」
「こうしたら、ちょっとは綺麗になんじゃね?」
バシャァ―!!!
冷た…。しかも服濡れた。
「ぎゃはははははは!!!」
「お前マジかwww」
「ますます汚くなったしぃwww」
水をかけてきた奴らは
随分と楽しそうだ。
そしてこいつ等は橘のツレ。
橘繋がりで一緒に昼ご飯を
一緒に食ってたやつら。
ついでに、僕のノートを
最初に奪っていくのもこいつら。
薄々気づいてたけど
やっぱり僕の事、気に食わなかったみたいだ。
「暁、ほら。」
そう言って自分のタオルを差し出してきた橘。
正直、橘に八つ当たりしてしまいそうだ。
お前が僕の事を放っておいてくれたら
こいつらと関わることも無かった。
今だって、水かけられた後に優しさを
くれるくらいなら、
水かけられる前に何とかして欲しかった。
「…ありがとう、橘。」
僕、こんな時でも笑えるのか。