(何でいるんですか。)

「別に?俺様のしたいようにしてるだけだ。」

ならば、僕のしたいようにさせてくれ
と言いたくなるが
これもまた、悪魔だから、で解決。


(……。)
「……。」


何を話すわけでもないのに、
ヘッドフォンをするななんて。

とりあえず並んで登校する。



いつもの風景。


いつもの道。



違うのはそこを歩いているのが
僕だけじゃない。
たったそれだけ。


いつも通り、内ばきに履き替え
いつも通り、教室に向かう。



――――ガラガラガラ

「うおっ。びっくりしたー。
おはよう、暁。」

「っはよう、橘。」


ドアを開けたら真ん前に橘がいて
お互い驚いた。