「落ち着きなさい。とりあえず逃げなくちゃ。理由は後で説明するわ」
「で、でもシアンが・・・!」
「シアンは・・・今はどうすることもできないわ・・・」
「やだ!やだ!シアンのそばにいる!」
「そんなこと言ってる場合じゃないの!・・・あなたお願い。」
お父さんにヒョイっと持ち上げられ無理矢理連れて行かれてしまった。
「ヤダヤダヤダヤダ!お父さんのバカ!シアーン!いやああああ・・・!」
どんどん遠ざかっていき、涙も溢れて視界がぼやけ、見えなくなっていった。
でも叫び声だけは嫌というほど聞こえた。
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