「聞けましたか?」

また本に目を戻して

壱くんが聞いてきた

あたしは壱くんの隣に座った

「ハハハ~やっぱ浮気されてんのかもだ~」

あたしは必死で笑いながら言った

「ハハ…電話切られちゃったしねっ」

あたしの乾いた笑い声だけだ屋上に響く