あたしは壁に座って読書してる彼に声をかけた

「壱くん!」

大きな声で呼んだんだけど

特に動揺した様子もないし

「・・・」

壱くんはしばらくあたしを見てた

「ほらっ。朝、よっちゃんと一緒にいた」

自分のことを指さしながらあたしは説明した

「あぁ、あの時の」

思い出してくれた