─────ガラガラガラガラガラ…
バレませんように…バレませんように…
「さーくーらーぎーー」
クソ…バレたか…。
「あ、おはようございまーす」
「おはようございまーすじゃねぇよ!!お前はなんでいつもいつも…」
あーあ…完全に捕まった…。
この調子だと放課後掃除かな…。
──────ガラガラガラガラ…
「ウィース」
そんな軽い感じで入って来たのは…
「き…菊地………お前ぇーーーー!!」
さっき「俺ちょっと用事」って言ってたけど…
なんだったんだろ…
「朝からうるせーなー…」
「桜木といいお前といいなんでマイペースなんだ?!二人とも放課後掃除!」
「「なんで??」」
うわ…ハモったww
「…………お前らプール掃除」
うわ…最悪…。
♪───キーンコーンカーンコーン
「かーなーみー!アンタ本当にバカだねー??(笑)」
「石村(いしむら)の奴厳しすぎるんだよ…優磨と二人で掃除なんて…だぁー」
「でもさ…チャンス…でしょ?♪」
「まぁ…そぉだけど…」
「真瑛(まお)も応援してんだからさ!」
【小柳真瑛】
香奈美の親友で、隣町に彼氏がいる。
絶世の美女と言っても過言ではない。←
香奈美と優磨を応援している。
「でもさぁ…」
真瑛が目線をを向けた方向に目を向けると…。
「…モテる…よね」
うん…だよね…。
そうなんです…優磨は“カナリ”モテるんです!!!
バレンタインは、毎年段ボール4箱…
一日2回は告られて…
取り巻きは美人。
まぁ、バレンタインのチョコの数は推定だけど…。
優磨は絶対受け取らないんだよね…
断ってる所しか見た事なくって…。
甘いもの好きなのに…。
「あははっ!優磨チョーうける!!」
「てかさ!思ったんだけど、なんで香奈美と毎日一緒に帰ってんの??」
そう言ったのはクラスでギャル系女子の
【咲歩】と【美結】
優磨が好きでずーっとくっついてる。
優磨と私が仲良いのが気に食わないみたいで、嫌がらせがすごいんだよなー…。
「そうそう!咲歩も思ってた!!別に毎日帰る必要なくない?」
「だからさぁ今日は美結達と一緒に帰ろうよぉー」
「そんな、香奈美に頼まれたからって別に毎日帰らなくていいでしよ!」
聞きたくないなー…
「ごめん、真瑛あたしトイレ行ってくるから…」
真瑛「アイツらまぢ殺す」←
ああゆう事言われるのは慣れっこだけどやっぱり嫌だなーって…。
教室のドアに手をかけた瞬間…
「アイツさ…すぐナンパされっから…危なっかしいわけよー…」
「じゃ、じゃあ美結達もされるよ?」
「そうそう!私達も断るの大変で…」
「お前らは断れるっしょ!」
優磨…
知ってたけど…優磨は優し───
「いや、だってアイツお菓子あげるって言われたら速攻ついて行くから心配で仕方が無いの!」
前言撤回…殺す。←
ー放課後ー
「はぁー…プール掃除かよ…」
「めんどくせー」
ただいま体操服でプールに向かっております…。
「うぅ…お腹減った」
「ったく…食い意地はってんなー」
「うるさいなー…」
「……あ!!」
「なによ…どーしたの?」
「俺ん家の親とお前ん家の親今日旅行じゃねぇ?!」
すっかり忘れてました。
「あぁぁぁぁぁぁ!!!」
「飯ねぇじゃん…」
「しゃーない!作るかー…」
江希が好きな肉じゃがとサラダと春雨スープでいっか…。
「優磨も来る?」
「……しゃーねぇな!来てやるよ」
「稜矢くんも呼んでね」
「………わかったよ」
っしゃ!!稜矢くんが来る〜♪
この時気づかなかった…
優磨が辛そうな苦しそうな顔をして…
私を見てたなんて。
「やっふいやっふい♪」
「…………。」