「はぁ...」
さすがにヤバかったかな。
あたしは教室を出て、屋上に来ていた。
それに翔大が言っていた事は間違いではない。
でも、ちょっとショックだった。
「教室...戻りにくいな。」
「自分で戻りにくくしたんだろ。」
...この声は。
振り返ってみる。
するとそこにいたのは...
「ったく、すぐにカリカリすんだから。」
翔大だった。
「...カリカリさせたのはどこのどいつだよ。」
絶対に許さないんだから!!!
と思っていたら...
「ごめん。俺が悪かった。」
なんと頑固な翔大が自分から謝ったのだ。
「な、なんで?」
「なんでって。...謝っちゃいけなかったわけ?」
「イヤ、そういうわけじゃないけど...あたしこそごめん。」
「いやいや、俺が悪いんだからお前は謝んなくていいの。」
「いやいや、あたしもいけないし!」
「違う、俺だ!」
「あたし!」
「俺!」
「あたし!」
「...」
「...ぷっ!あはははははは!!」
「何がおかしんだよ!」
「だって!...あははははは!!」
「...よかった。」
...え?どういう意味??
「お前には笑顔が一番だ。」
ドキッ
なんだ?この感じ...
「しょ、翔大?」
「...よし、戻るぞ。」
...まったく。
「翔大...」
「ん?」
「...大好き。」
「なっ!?なんだよ気持ち悪いな!!」
「いいじゃ~ん♪」
「...ったく。」
翔大に言った『大好き』という意味は
どんな意味だったのか自分でも分からなかった。