「よかったね、杏奈。」 「う...うん。」 「一之宮ってカッコイイし、お金持ちだし、優しいし...好きにならないの?」 「えっ?!」 一瞬ドキッとした。 気のせいだろうか... 「身長差もちょうどいいし、案外お似合いだと思うよ?」 「そうかなぁ...。」 その時あたしは気づかなかった。 翔大があたしたちの会話を聞いて... 悲しそうな顔をしていたことに......。