短大で取得した資格で図書館に司書として勤めることができた。

もともと好きな本に囲まれ、静かに働く…理想的じゃないかと思えた。

現実には、思っていた以上に忙しく、覚えることもたくさんあった。

地域の小さな図書館で、月に何度か土日には子ども向けの映画の上映をしたり、紙芝居や絵本の読み聞かせ。

最初はぎこちなく怖々やっていたが、目を輝かせて楽しんでくれる子ども達が励みになっていた。

月に一度のお便りの作成も当番で回ってきたが、紙面を工夫して考えるのも楽しかった。

毎日やって来ては、閲覧室で新聞を全紙読んでいく老人や、試験勉強に来る学生。

夏休み·冬休みには課題を調べにくる中高生。

様々な人をこっそり観察するのも面白かった。