「新、お待たせーー!」



愛里が来た。



「誰あれ?」



教室がざわめく。



「かわいい人」



そんな女子の声ににやける俺。


「愛里ちゃんおは、ぐへっ」



俺のほうに来た愛里に、疾風が押し倒す勢いで近づいくもんだから、首根っこを掴んで制止した。



「おはよ、疾風くん」



おはよ、の時間じゃないけどな。



「新くんの噂のお姉さん?」



七瀬ーー!!

噂って言うな!噂って!



「…新のお姉ちゃんです」