「良かったね、ホシナ。」


アタシは少し気持ちが曇ってきた。

何でだろう…何でだろうね?


「ハ…ルタ…?」


ヤバい……泣きそう…。


「ごめん…ホシナ…アタシ行ってくる!」


「えっ…!?ちょっ…ハルタっ!どこにっ…」


アタシは何でこうなんだろう…。


ホシナの言葉も聞き入れずに、ただ走って……

ひたすら真っ暗な空の星を追いかけて…


届くはずのない空に手を伸ばした。


そうして、アタシがいつの間にか

たどり着いたのは雄星の家の前だった。


ーーーピーンポーン…


アタシはなんの迷いもなく

インターホンに自然と手を伸ばしていた。


『はい……………あれ、ハルちゃんっ!?』


「雄星?渡したい物があるの…」


アタシはそう言って少しだけうつ向いた。