「・・・え?廊下ダッシュで反省文ですか?」


「当たり前だのクラッカーだろ!」


あたしがそう聞くと、意味のわからないギャグで返って来た。


廊下ダッシュで反省文なら他のはどうなるの?停学?いや、退学とか?

考えただけでおぞましい。


やっと説教が終わったと思ったら、剛本に止められた。


「おい!蒼井!なんだその茶髪は!!」


「えっ?」


あたしは驚いて振り返る。


「髪染めは禁止だと言っているだろう!今すぐ染め直せ!!」


「ちょ、ちょっと待ってください!この学校は髪染めいいはずじゃ・・・」


「オレがダメだと言ったらダメだ!!」


・・・なんです、このせんせー?


「いやです!染め直しませんから!」


だって、これは唯一アイツと元と一緒だから。

これだけはどうしても譲れない。



「ダメだ!染め直せ!!」

「いやです!絶対に染め直しません!」


「直せ!」

「直しません!」


そんな言い争いが続いているとき、冷血王子が職員室を横切った。