不安に駆られあたしはおかしくなりそうで、もはや涙なんて出ない。


病院に駆けつけ真っ先に元の手術室へ。


あたしが駆けつけたときには、元のお母さんがいた。


「・・・美和ちゃん。」


お母さんは涙ぐんで化粧がボロ落ちだ。


まだ、手術室のランプは付いたままだ。


「おばさん・・・もと、軽い怪我じゃないの・・・?」


あたしがそう言うと、おばさんはフルフルと横に首を振った。


・・・嘘だよね?

もと、ヤダよ。もとは死なないよね?

あたしより先に死んだりしないよね?


だって、約束したよね?

海の夕日で待ってるって言ったよね?

あたしに伝えたいことがあるって言ったよね?


もと、お願い。
もう一度笑顔を見せて・・・


そのとき、パッとランプが消え医者が出てきた。