なぜかあたしの胸は、ドキドキと音が高鳴る。

そんな気持ちであたしは『海の夕日』に向かった。


わざと、あたしはゆっくりと歩く。

あたしが負ければ、元と外国に行ける
なんて淡い夢を描いてたから。


そんなことできるわけないのにね。


五時半の夕焼けがものすごく綺麗だ。


あたしはゆっくりと歩き海の夕日に辿り着いた。


でも、まだ元は居なくて・・・


「なにアイツ。あたしより早く来るって行ったくせに・・・バカっ。」


どんどんと夕日は海に沈んで行く。

それから、元は一時間も二時間も経っても来なかった。