都内にそびえ建つ一際大きな総合病院。

あたしは今まで街の中の診療所しか行ったことしかなかったからこの病院の存在をあまり知らなかった。


あたしは窓口で伊月の病室を聞き急いで向かった。



────ガラガラ


っとドアを開けると、そこにはもうニナと緒形がいた。



「……美和!!?」


ニナは驚いたようで椅子から立ち上がっている。


「お前…なんでここ」


「ハァ、…めがねくんに聞いた…伊月は? 」



「…まだ、気失ってる…」


ベットの上には伊月の姿。

眠り姫のような…あまりにもその姿が綺麗であたしは見惚れてしまった。



「……明日の文化祭どうなるの?」


「わかんねーけどコイツは無理かもな。しょうがねーな。オレが王子役してやるよ。」


「え?…緒形、あんた王子の家来役でしょ?それに今からセリフなんて……」


「なーに。お前、オレ様を見くびりすぎだ。オレはなー万が一のために覚えてんだ。」


緒形の顔にはニナちゃんとシンデレラできるかもしれないから一応覚えたって書いてますけど!!