悠宇引っ張ったまま昇降口を出ていつもの帰り道。
ムカつく〜!!
あんなヤツ知るか!!
あー腹立ってきたあああ
「────わ」
だいたい、練習付き合ってなんて言ってないし!!アイツが勝手に……
「────おい、美和!!」
グイっと後ろに腕を引っ張られた。
「あ、ごめん……」
「勝手に先々歩きやがって…全く。どうせ、アイツのこと考えてたんだろ?」
────ドキッ
「ま、まさか…あんなヤツ考えるだけムダ!!……あー今日おばさんなに作ってくれるんだろ〜たのしみ」
「美和……お前、とものこと好きなのか」
────!!?
いきなりそう言われあたしの鼓動は早く波打った。
「…な、なんであたしがアイツのこと好きなの?笑わせないでよ……元と瓜二つだけど性格正反対だよ?あ、あたしは…今でも元が好き。あんなやつ好きになるわけ……」
なのになんで…なんでこんなにドクドクうるさいの。
好きじゃないって言ってるのに……
そのとき、あたしの携帯電話が鳴り響いた。