「なっ!!か、顔だけに……」


もうわけがわからなくて怒りすらでてこない。



「なによ、蒼井さん自分からやりたいとか言い出して全然じゃない!シンデレラやめたほうがいいんじゃない?あたしがやりたい〜」


「あたしも〜!!これじゃあお客さんや全校生徒に見せれないでしょ。」


「よくこれで立候補できたよね〜。伊月くんと一緒に出たかっただけでしょ。」


四方八方から聞こえる罵声にあたしは目を閉じることしか出来ない。


あたしはニナの腕を掴んで教室の隅にいった。


「ニナ!!あんたが1番わかってるでしょ?あたしが劇が無理なことぐらい!!小学校も中学も木の役しかしてなかったじゃん!!なんで止めてくれなかったの!?」


「だ、だって…それ昔の話だしもう大丈夫かと……それに伊月の相手は美和しかいないと思ったから。」


なにそれ……緒形といいニナまで同じこと言っちゃって!


このまま練習するには周りの視線が痛すぎて……