「弘樹改めて、レギュラーおめでとう」


私がこんなこと言うって、珍しいんだから、ありがたく受け取って欲しいよね。


「ありがとな」


そう言って、また頭を撫でやがった。


「……」


無言で弘樹を睨みつけると、弘樹の視線は自分の手元に向かっていた。


「悪い、悪い。なかなか癖抜けないんだよ。やっと亜美に追いついた感じだけどな」


「でもすごいじゃん。女子と違って男子は先輩も多いから」


「まぁな、今回レギュラーでもずっと維持していかなきゃだしな。それが大変だろうな」



……確かに、これからが大変だよね。


頑張ってる弘樹に、私も負けたくないな。


テストもね。