泣き腫らした後、小百合先輩と2人飲み物を取りに向かった。


唯は一足先におしぼりの準備に行っていた。


「2人ともお疲れ。女子はすごいよな、負けたっていっても県ベスト8までいったもんな。俺ら男子は、予選負けだったからなー」


試合場から出たところで、前田先輩に声をかけられた。


前田先輩の隣を見ると、弘樹も一緒だった。


2階の応援席で応援していてくれたはずなのに。




「亜美、お疲れ様。最後の最後で、すげーかっこ良かった」


「勝てなかったけどね。やっぱり壁は厚かった。あんまり顔見ないでよ」


涙は引いていたけれど、明らかに泣きましたって顔を見られるのは、いくら幼馴染といっても、抵抗があった。


褒めてくれたことは嬉しいけど。




小百合先輩は前田先輩と、私は弘樹と話をした。


ただ急いでいたため少しだけだったけど。


すぐに2人と別れて、飲み物を取りに再び急いだ。