初めての遠征の後も、遠征は続いた。


ただ泊りがけの遠征はこの前の一回きりだったけど。


殆どが、車で片道2時間以内のところで、保護者が当番で送迎してくれていた。


少しでだけ、私も強くなれたと思う。


上級生相手で、どうやっても経験地と体格に差があって、勝つことはなかなかできないでいるけど。


でもね、でもね、引き分け以上に出来るようになってきたんだよ。


先輩やコーチからも言われてきた、「負けなければいい」と。


私の役割は、先鋒の小百合先輩か作った流れを断ち切らずに、引き分け以上で中堅へとまわすこと。


勝てなくても、引き分けだけでも、自分たちは楽になるからと先輩たちは言ってくれた。


そのお陰で、変に構えることもなく、のびのびと自分の事に集中して試合をさせてもらえた。


先輩たちに感謝、感謝。