ヒカルは、はぁ~っとため息をついた。


「ヒカリってとことんバカだなぁ。」

「もっかい叩いてやろうか?同じところ。」

「遠慮しときますー」


へらっとヒカルが笑った・・・と思ったら、すぐに真顔になる。


コイツの表情どうなってんの?

なんでこうも、コロコロ変わるの?



「身分なんて関係ねーだろ。大事なのは、気持ちじゃねぇのかよ?

恋すんのは、自由だろうがよ!!!」


ヒカルが、苦しそうに、辛そうに言った。



本気の本気の言葉に、胸が詰まった。




「身分がなんだよ!血が繋がってるわけじゃねぇだろ!?罪じゃねぇだろ!?」



ヒカルが叫ぶ。



私の心臓が、暴れ始めた。





「逃げんなよ!本気なら、身分なんて関係無しに、ガンガンいけよ!

ヒカリ、取られてもいいのかよっ!あの、アンリって女に!!!取られても、大丈夫なのかよっ!!!」





取られても大丈夫?

んなわけないじゃん。



「ああそうだよっ!駄目だよっ!!!取られたら、嫌だよっ!!!」