「だって、私、買われた身だし、ナオ様は、王子様だし・・・・・」

「んなの関係ねーよ。」


さらりとヒカルが言う。


「関係ねーの?」

「ヒカリさん、言葉遣いがおかしいです。そこは『関係ないの?ウフッ☆』でしょうが。」

「ヒカルきもっ!なんで『ウフッ☆』がつくんだよ!!!」

「え?だってヒカリってそーゆーキャラじゃん?」

「違うし!」

「ありゃ?違った?ま、いっか。」

「良くねーよ!」


思いっきりヒカルの後頭部を叩く。


「痛っ!ヒカリ、暴力は勘弁。力、強いんだから。」

「あーもー!うっさい!!ヒカルは何が言いたいのよ!?」


キレた。

もう、キレちゃったんだからね!



「だから、身分とか関係ねーって言いたいわけ。」


ヒカルが後頭部・・・私が叩いたところを手で押さえながら答えた。


「関係、あるでしょ。」

「ないね。だって別にヒカリはさ、ナオが王子だから好きになったわけじゃねぇんだろ?」

「もちろん。」

「じゃ、関係ないじゃん。ヒカリはナオ自身が好きならさ。」

「だからっ!買われた身で、図々しいじゃんか!!!」

「どこが?」



おい、ヒカル。『どこが?』って・・・・・・



「好きになったこと自体でしょうが!」