ヒカルの真剣な言葉に、私は首を傾げた。



「ヒカルにとっても、私にとっても?」


「そうだ。俺はそれで踏ん切りも諦めも多少はつくし、ヒカリは前を見れる。
その方が、いいんだよ。」




あぁ・・・・・・・・

そうか。


私達の想いは、許されないものだった。

だからこそ、前を向かなくちゃいけないんだ。


ヒカルは、ちゃんと、分かってるんだ。





「ヒカリ。大好きだからな、俺も。
だからさ、ヒカリには幸せになってほしい。

ってことで、ほら。」


「わっ」



ぽんっとヒカルが私の背中を両手で押す。



「ヒカル・・・?」


驚いて、ヒカルを見れば、にっと笑っていた。



「行けよ、ヒカリ。ナオのとこにさ。
気持ち、伝えろよ。」


私は反射的に俯く。



「無理、だよ・・・・・」

「なんで?」



ヒカルが、屈託無い笑顔のまま、聞く。