桜を見上げてると
一人の女も同じようにしてた
名前は茜と言うらしい

その茜はとても悲しそうなでも懐かしむような眼(め)で
桜を見上げてた
その時ふと思った

あいつを闇から助け出したい
ただ単純にそう思った

だからあんなことを口走ってた

一週間後この病院に来ると言っていただから
絶対にこの桜の木の下に来いと・・・

この時からか?
俺がお前を気にするようになったのは

この時は想像もしていなかった
お前が俺の最初で最後の恋になるなんて

今思えばお前と俺が出会ったのは
運命でなく、必然だったんじゃねぇかって


なぁ
茜。俺たち何処で間違えたんだ?

出来る事ならあの日に戻りてぇよ

なぁ
俺はお前を闇から救う事が出来てたか?