この時ボクは気付いてしまった。




キミが想う人はボクでは無いということを。




キミを襲うと想っていたあの男はキミの恋人だったことを。





そして・・・・キミはボクのことを憎みはしても、決して愛してはいなかったことを。





それはボクにとっては耐え難いことだった。




ボクは・・・




今思うとなぜそんなことをしたのか分からないが・・・





キミをあの男の命を絶った包丁で斬りつけた。




ミゾオチ・・かつて武士が切腹の時に自らの刀で刺した場所。




そこからドクドクと血が溢れてきた。