あの男の脇腹あたりにキミが居た。




男と同じくらいの白い顔
振り乱した髪の毛
血にまみれた手で。




キミはまっすぐにボクを見つめた。




睨んでるわけではない目。




ただボクを真っ直ぐ見据える目。




その目がキミの全ての気持ちを表していた。




(「私の最愛の人をどうして殺したの?」)




キミの目がそう言ってる気がした。




睨め付けられるよりももっと酷い目。




その瞳からはすーっと一筋の涙が漏れ、まっすぐに見据えた目からは慈愛さえ感じられた。