引きつけられるようにそれを見つめている時だった。 「あの~、良かったら一緒にお茶いかがですか?」 と、知らない女に声を掛けられたのは。 最初は何事かと思っていたけれど、ナンパだと分かったとたんため息が自然に出た。 「俺、彼女と来てるんで遠慮しておきます」 「嘘ばかり!彼女なんて居ないんでしょ?」 当たり前のようにいうこの人たちに苛立ちを覚える。