あ、返信かな?



こんなときに返信かぁ

空気読めないな~

颯らしくて面白いかも。


「ふふっ」

「んー!?なんだー!?今携帯開いた瞬間ニヤけたぞ春咲!!」

…言われると思った。



そんな輩を無視して、

COCOAをチェック。



《おはよ!あー、俺も寝てたし(笑)それに、風は新学期で疲れてるだろうし(^^)よく休んだ方がいいよ!》



…優しい……

元彼もこんなに気が配れたらな…


まだ、

続いてたのかな。





そこに、

凛華が覗きに来る。

凛華の後ろで、

俺も俺も!とブーブーうるさい叶井。


とりあえず、

叶井には見られないようにした。



「お、おおっ!?なんか仲良くなってんじゃん!?頑張ったね」

背中をバシッと叩く手。


…痛いです、凛華さん。




「あ…その、風香?」

見せてくれよーと文句を言う叶井にデコピンをして黙らせ、

いきなりあたしの名前を呼ぶ。


「ん?どした?」

携帯を片手に、

軽く返事をする。



すると、

「その…あたしこいつと一緒に行くから…さっ。先行ってて?」


珍しく、

歯切れ悪くそう言う凛華。




あたしは訳が分からなかったけど、


「うん、りょーかいっ」

と言い捨て、

携帯のディスプレイに集中しながら登校した。