それに、川崎さんがあたしに好意を寄せていることも半信半疑だった。

からかわれているだけなんじゃないかって。

そんな思いも強かった。



そして、川崎さんから何度か電話やメールをもらったけど関わらないようにしていたら。

川崎さんからの連絡は途絶え、それっきりになってしまった――。



……****……



「――舞?」

弥生があたしの顔の前で手を振っている。

完全に1人の世界に入り込んでしまっていた。


「な…何?」

「いや、なんかあまりにも、遠い目してたから。洋介さんのことでも考えてた?」

「考えてないよ」

川崎さんのことを思い出していた。

なんて言ったら、弥生はさぞかし喜ぶだろう。

弥生は川崎さんとの一件を全て知っているしね。