『あの…。えっと』

しどろもどろになってしまった。

そして、あたしは混乱してダッシュで逃げてしまった。


『舞ちゃん!』

川崎さんの声が聞こえたけど、振り向くことはしなかった。

なんて最悪なんだろう。

家が近くで良かった。

夜ということもあってか、川崎さんは玄関のチャイムを鳴らすことはなかった。





キスしたのは、ほんの数秒。

だけど、あたしはヒドく後悔していた。

でも、川崎さんには失礼なことをした思い、電話で謝った。

許す変わりにもう一度会いたいと言われた。



数日後。川崎さんと会った。



『オレ達、友達から始めない?』

『……』

『キスしないって約束するから』