『舞は最低なんかじゃないよ』

オレは舞を抱きしめた。

『最低だよ。ヤリマンだよ』

『ヤリマンでもないから』

真剣な話をしようとしているのに、舞の言葉に笑ってしまった。


『オレとつき合えよ。舞とオレならうまくいくよ』

『……』


どさくさに紛れて、告白してみたけど、どれだけ待っても返事はないままだった。


そして、この日は帰ることにした。

高速道路を運転中、舞はほとんどオレと話しをしてくれなかった。

「うん」「そうだね」──そんな相槌を打つだけ。