それから、オレと彩さんは、世間話をしながら飲んだ。
店に来て二時間くらい経つ頃、店を出ることにした。
「──洋介くん、ありがとう」
外に出ると彩さんが言う。
「何がですか?」
「仕事の愚痴聞いてくれて、ありがとう」
「いいえ。オレも聞いてもらったし」
そう。オレと彩さんの会話の半分は、仕事の愚痴だった。
「彩さん帰り道はどっちですか?」
「こっちだよ。あの横断歩道渡ってすぐの所のアパートに住んでるの」
「送って行きますよ」
そして、彩さんの住むアパートまで歩き出した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…