『── オレあの頃より、今の方が舞のこと好きになってるよ』


不意に洋介の言葉を思い出す。

あたしは散々あなたを傷つけたというのに。

好きだって言ってくれるなんて。

胸がしめつけられて苦しくなる。


洋介にはもっとふさわしい相手がいると思ったから、離婚したというのに……。

結局、あたし達は再会を果たしてしまった。


ねぇ? 洋介?

あたし達、この先どうなってしまうんだろう?


ふと窓の向こうを見ると、

雨はすっかり止んで(やんで)いた。