勢いでとか、その場のノリとか、

そんなんじゃなかった。

洋介以外の男の人と生きて行く。

全く想像できなかったから。




そして誕生日から2ヶ月が過ぎた頃──。

洋介の家に遊びに行った時、プロポーズをされた。



それは普通に夜ご飯を食べて。

食器洗いを済ませた後のことだった。


『舞、あのさ』

テレビを観ていた洋介の隣に座ると、声をかけられた。

『何?』

『あのさ──』


洋介は、あたしから目をそらした。

どいうわけかテレビまで消してしまった。


『洋介?』

『……』