洋介はそう言って、
あたしを抱き抱えた。


「や…やだ洋介。おろしてよ」

足をバタバタさせる。

無意識に腕を洋介の首の後ろに回した。(回すしかなかった)


「なるほど、この方法があったな」

洋介はにこっと笑い、
顔を近づけてきた。

わわっ!?

寄けるにも寄けられなくて──


あたしと洋介の唇は軽く触れ合った。


「抱きかかえられたら、うまく顔をよけられなかったな」

洋介は満足そうにしている。

してやられたとはこいうことを言うの?


洋介がベッドの上にあたしを寝かせた。